パパさん、はじめまして!
分娩とお酒を愛する助産師『猪俣友子』です。飲み会ではよく「もう50過ぎたんだから夜勤やめなよ」と、たしなめられてます。
私は18歳で産科の世界に入り、30年以上に渡り産前産後のママと向き合ってきました。助産師としての経験は今年で22年目。これまで取り上げてきた赤ちゃんは2300人を超えました(毎月記録更新中)。
産前産後パパの処世術、教えます
この連載では、産前・産後の妻がいる男性に向けて、とても大切なお話をさせていただきます。
耳かっぽじってよーく聞くこと。
じゃないと、
少なくとも、産後1年間はセックスできません。
もしかしたら、1年では済ませれないかもしれません。
気づいた時には、「離婚調停ナウ」とツイートしてるかもしれません。
脅しているわけではありません。事実を伝えています。
30年以上にわたり産後ママと向き合い続けてきましたが、99%のママたち(※)が産後に離婚したがってます。本当に離婚するご夫婦は少ないですが、大抵セックスレスになってます。
(※編集者注:Windys読者アンケートでは74%でした!)
一方で、一昔前と比べると家事・育児に積極的な男性が増え、ご質問もいただくようになり「本当にいい世の中になったな〜!」とも思っているのです。
これを読んでくださっているパパさんは、それこそ意識が高くて素晴らしいです。
パパたちからの質問にお答えすると、いつも
「僕そんなつもりなかったです!!」
「もっと早く知りたかったです!!!」
といった声が後を絶ちませんでした。
いつしか、ママたちを支えるにはパパに直接指導しちゃった方が話が早いのでは?と思うようになり、今回のパパ向け連載が始まった次第です。
大前提!出産におけるパパの役割
1.ママの精神・肉体、"両方"のサポート
(妊娠期〜出産期〜産後 24ヶ月以上にわたり )
2.生まれてくるお子様のケア
子供が生まれる前と後では、生活が全く変わります。
だから、パパの意識も変えなければいけません。
ママたちから、こんなパパたちがいるという声を聞くことがあります。
- 「仕事もしてないのに、何がそんなに大変なの?」と真顔で言ってくる
- 「産後なんて、子供と一緒に寝てるだけじゃん!」と当たってくる
- 「俺も頑張って手伝ってるのに何でピリピリしてんの?」と本気で不思議がってる
こういう態度、本当にNGです。
ママからとんでもない恨みをかうことになります。
先ほども少しお伝えしたように、Windysの調査では
「産前産後のパパの立ち振る舞いで、離婚しようと思った事がある」という質問に対して回答者の74%が「はい」と答えました。
そして、
「産後、パパに対して『なんで育児が他人事なの?!』と怒りを覚えた」という質問に対しては、回答者の100%が「はい」でした。
男性諸君。
産前産後の立ち振る舞いをしくじり、育児を「他人事」にすると、かなりの確率でセックスレス (ついには離婚)になりかねません。
だから心して、この連載を読んでください。
では、本日の本題にうつりましょう。
病院に付き添うタイミングについて
先日、あるパパさんからこんな質問をもらいました。
病院で「妊娠してますね」って言われるタイミングあるじゃないですか。
あれは一緒に行った方がよかったりするんですか?
あと、妊婦検診も付き添った方がいいんですか?
ぶっちゃけ病院側からすると、男性がついて来ると
面倒くさいです。
だって男性は、いろいろいろいろ質問してきて、話が先に進まない。(笑)
ママ側としても、特に初めての妊娠だったら自分もわからないことだらけだから「連れて行ってもいいけど面倒くさいな」って思っている人も多い気がする。
だから、病院側の意見としては、
来なくていいです。
でもね、猪俣個人の意見としては、
ぜひパパも来て♡
って思ってる。
だって男性は妊娠できないじゃない?
だから一緒に来て同じ空気を感じたらいいのにって思う。
そんな機会ってすごく貴重だから、自分の人生の経験値が増えるじゃん。
それに夫婦として一緒にいろんなことを体験するためのものとしては、「妊娠・出産」ってすごい大きなもの。
だから、逃す手はないよねって思う。
こっそり教える妊娠した女性の"胸のうち"
妊娠が初めてわかったときって、「嬉しい!」って気持ちだけじゃなくて、よくない想像も働きがちなんです。
病院に行ったら、
「流産しそうです」
「赤ちゃんの心臓が止まってます」
なんて言われるかもしれない。
そんなことをいろいろ考えちゃうんです。
これは、妊娠ホルモンの影響でネガティブな思考に陥りやすくなるためです。
だから女性は、「正しく妊娠してる」って分かってから、パパになる人に報告したい人も多いんです。(何も考えてない人もいるけどね。笑)
もちろん、中には「絶対に来てくれるな」という人も一部いるので、そこは夫婦で話し合ったらいいんじゃないって思います!
まとめ:パパの処世術「壱ノ型」
重要なのは、付き添うことよりも、妊娠・出産・育児というイベントを「他人事」ではなく「自分事」として考えることです。
夫婦でしっかりと話をして、精神的な心の支えとなってあげてください。
まずは、ママの話をしっかりと聞く。
ママ 8割:パパ2割 で話をするとちょうどいいかもしれません。
産前産後のママさんへ。
とりあえず、今すぐパパにこの記事読ましてね!!
さて次回は、『産後のレスを防ぐ夫の立ち振る舞い』です!すごく気になるでしょ?(笑)
◆猪俣助産師のインタビューはこちら
◆猪俣助産師のガツンと元気が出る「読む母親学級」