目の前で繰り広げられる子どもの行動に、戸惑う大人へ伝えたいこと。

〈 〈 前回の記事 『「発達障がい」は個性を正確に捉える"資料"にすぎません。』

前回お伝えしたように、「発達障がい」は多かれ少なかれかなりの人が持っている偏りだと思っております。

それでも、今の日本社会は"大人"が多く、日本人が規範意識が高いために、「お利口さんな子どもが多いなあ」「生きづらいだろうなあ、気の毒に」と思います。

昔はもっとみんな凸凹だったように思います。

多くの子どもが持っている発達の凸凹、思考の凸凹、感覚の凸凹は、成育環境によって、成長の仕方に大きな違いが出ると感じております。

どのように成長していけるかということに関しては、

①「元となる発達、思考、感覚の凸凹
②「環境」
③「性格」

で決まると思っています。

新潮社から出版された『ケーキの切れない非行少年たち 宮口幸治(著)』 にもあるように、「その子が本来持っている特性」なのか、「愛情不足からくる行動」なのか、その線引きが難しいケースもあるでしょう。

しかし、「その子が本来持っている特性」は、環境によって大きく変化すると確信しております。

この行動はどこからきているのか

大人側の作業としては、目の前に繰り広げられている行動は、先に挙げた「元となる発達、思考、感覚の凸凹」「環境」「性格」のどこからくるものなのかを分析し、正確に把握することが大切かと思います。

それは、「君は○○な性格なんだからあ」と言うためではありません。

どこからきているものかによってアプローチの仕方が違ってくるのです。

性格からきているなら

「性格」であるなら、その性質はほとんど変わりません。

変わるとしても長い時間をかけて少しだけ変わる可能性があるくらいです。

ですから、変えようとしません。その性質をよさと捉えることです。

例えば、「マイナス思考でねちねちした性格」なら、「破天荒なことはしないおとなしい人」と捉え、放っておきます。

凸凹からきているなら

「凸凹」ならば、その欠点の見方を変えて「長所」と捉えて伸ばしていきます。

例えば、「言葉に反応してキレる」という凸凹なら「~してはダメ」という言葉は絶対使わず、やってほしくないことはスルーし、やってほしいことをした時に褒めます。

環境からきているなら

「環境」は、簡単に変えることのできることです。

大人の努力で容易に変えることができます。

例えば、愛情不足なら、その子をじっと見つめてあげ、優しい視点で寄り添ばいいのです。

ぜひ、こちらの記事も併せて読んでみてくださいね!

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