出産に立ち会えませんでした。(泣)【パパの処世術「参ノ型」】

パパさん、こんにちは。

分娩とお酒を愛する助産師『猪俣友子』です。先日、あるパパさんから懺悔のメッセージが届きました。

Dear猪俣さん

懺悔させてください。僕は、妻の出産に立ち会うことができませんでした。

厳密に言うと、分娩室に入るまでは一緒にいたんです。張り切って、ビデオの準備もしていました。でも、なかなかお産が進まず、助産師さんにこう言われたんです。

まだ当分産まれないと思うので、お仕事に戻っても大丈夫ですよ。産まれそうになったら、またご連絡します。」

この言葉を鵜呑みにした僕は、のこのこ仕事に戻りました。そしてその後すぐに病院から「産まれました」と連絡が来ました。同僚の女性には「ありえない」と言われました。

僕は、のこのこ仕事に戻った自分と、あの助産師さんをちょっと(いやかなり)恨んでます。

矢印

ご自分のことも、その助産師さんのことも、恨む必要ないですよ。

というか、医療者側の視点で言ったら、

パパの立ち会いはいりません。

パパが立ち会っていた方が安産になるなんてことは一切ないし、そもそも分娩の時は、スタッフからしたらパパの存在って邪魔なんです。(笑)

ただ、分娩室に入るまでの時間は、パパにいてもらえるとすごく助かります。お水を飲ましてあげたり腰をさすってあげたり、不安な気持ちを聞いてあげたり、そういうサポートをしてもらえれば、助産師としてはとてもありがたいです。コロナ禍に入ってからは「パパさん、PCR検査をさくっとやってきて、ママの側にいといてくれないかな〜」なんて、よく思ってます。

私は30年以上お産に携わっていますが「パパがいなくなった途端にお産がすすむ」という瞬間を、数えきれないほど経験しています。

まさに、懺悔してくれたパパさんの事例のように。

多分、ママはパパが側にいると気が散るんじゃないかな。無意識に「こんな姿を見られたくない」というかわいい女心が働いて。

だから、ママが立ち会いを熱望していなければ、パパは無理しなくていいですよ。

立ち会うことよりも大切なこと

そもそもなぜ近年パパたちへ、立ち会い出産が推奨されているのか、大元に立ち返ってみましょう。よく言われるのは、このあたりでしょうか。

・感動の瞬間を一緒に体験できるから。

・パパに出産は命がけであることが伝わるから。

・「何もできないけど何が何でも側にいたい!」というパパの気持ちがママを勇気づけるから。

総じて言うと、パパがいち早く子育てを「自分ごと」にしやすくなるからです。

そう、【壱ノ型】でさんざんお話ししたことですね。(もう一度よく復習のこと

だから、立ち会い出産の希望が叶わなくても、落胆する必要はなし。もし挽回したい気持ちがあるなら、【弐ノ型】でお話しした「お姫さま扱い」に精を出せばそれでよし!(これも、もう一度よく復習のこと

まとめ:パパの処世術「参ノ型」

立ち会えなかったことを後悔するパパさんなら心配ないと思いますが、出産において一番大事なのは、その後の子育てを「自分ごと」にすることです。その本質を見失わないでください。

女性と違い男性は、子どもが産まれたからといって、すぐに「パパ脳」になるのは難しいですよね。

だから、産後の早いうちから、ママと一緒に子育てをして一緒に「赤ちゃんを育てる苦労」を乗り越えてください

きっと、あっという間に時間が過ぎます。そして、1歳くらいになった子どもがケタケタ笑ってるのをみながら「あの時、大変だったよね〜」って言い合えた時、夫婦の絆はグッと深まってるはずですよ。(セックスも再開できているでしょう!)

産前産後のママさんへ。

とりあえず、今すぐパパにこの記事読ましてね!!

次回はラスト「肆ノ型」です。産後パパの救世主として、いっちばん大事な話をします。