
コンサルタントという仕事柄、女性から「自分の好きなことを仕事にしてみたいんですけど・・・」と相談を受けることがあります。
僕は、やりたいなら、みんなが好きな仕事で独立をしたらいいと思っているので、心から応援しています。
でも、典型的に「これは難しいだろう」と思う女性がいるのも事実。
今回は、そんな女性たちが陥りやすい4つの罠をご紹介します。
これから好きな仕事をしてみたい女性、すでに行動し始めている女性、自分に当てはまるところがないか参考にしてみてくださいね!
その仕事が好き、でもアマチュア

好きを仕事にするのは、いいことだと思います。
ポジティブ心理学の研究でも、「好きなことをやっているとき、人は幸せ」と言われてます。
人生の多くを割く「仕事」で好きなことができるならば、きっと、こんなに嬉しいことはありません。
でも、中には確かに「好き!」だけれど、
- 「軽い本を数冊読んだだけ」
- 「セミナーに何度か出たことがあるだけ」
- 「どこかの協会の認定資格を取っただけ」
の人がいます(結構多いです)。
「好きなこと」に情熱とエネルギーを。
それに対して、僕の接するビジネスで成功する女性は、もっともっと「好きなこと」に興味を持っています。
具体的にいえば、Amazonで出てくる関連書籍はほとんど読んでいて、人に話すなどアウトプットの量も多い。
ビジネスは始めていないけれど、自分の持っている知見を使って人を救い始めてしまう。よろこばせてしまう。
そうしてそこからさらに知恵を得て、「受け取る側」ではなくて「提供側に回りたい」と思い始めるんです。
情熱、、、というか、エネルギーがすごい。
でも、相談に来る女性たちの中には「僕の専門分野ではないことなのに、僕の方がよく知っている・・・」なんてことは少なくありません。
まっとうなプロセスを踏む。
もちろん、あまり準備ばかりしていて、いつまでも起業ができないという問題もあります。
ただ、「蕎麦屋になりたい人が、蕎麦についてほとんど知らない」のでは、やっぱりうまくいかないのだと思います。
僕は、思うのです。好きを仕事にして独立するプロセスは
STEP1 やりたいことを見つける
STEP2 好きで大量の研究・修行をする
STEP3 ビジネスを作る
なのだと。
だって、本3冊しか読んだことのない専門家に、何かお願いしたいと思いませんもん。
ビジネスについて学ぶ意思が、ない

次の問題も、切実です。
好きを仕事にしたり、「人のため」を考えるような、「いい人」に比較的多いのですが、新しくビジネスをスタートするときに「ビジネスを学ばない」女性がいます。
話を聞くと、「ギラギラしているのが、苦手で」というような人たちです。
「好きなことをすると成功する」という言葉がありますが、僕はこの言葉を、正しいと思います。
ただそれは「好きを仕事にして、ビジネスにする」ならば、「ビジネスも好き」じゃないとダメという意味で、です。
趣味じゃないなら「ビジネス」を学ぶ。
好きなことを「趣味でやっている」分には、ただただその「好きなこと」に没頭していればいいですよね。
心理学が好きならば心理学を学んだらいいし、癒しが好きなら、癒しについて学べばいい。親しい人を癒してあげられるなんて、素敵です。
でも、それを仕事にする時には、「好きなこと」に、新たに「ビジネス」がプラスされます。
ビジネスのことが苦手で、ほとんど興味が持てないなら、ビジネスにすること自体が「嫌いなことをやっている」ことになると思いませんか???
僕の知っているビジネスで成功している人は、やりたくない商品を扱っていても、少なくともビジネスが好きでよく学び、新しい知恵を模索している人ばかりです。
マーケティングもセールスも、マネジメントもよく学ぶ。
そして、新たなチャレンジを誇らしそうに楽しんでいます。
たとえば、「花が好きで花屋になる」なら、「儲かっている花屋や、世の中のお店」についてよく研究し、その知見を生かそうとするんです。
ビジネスをやりながら「ビジネスって、ギラギラしていて嫌だな」と思っているなんて、なかなか力が入らないと思いませんか。
「ビジネス」を好きになってあげる。
僕はビジネスは、「想いを具現化し、人をよろこばせる」素晴らしい仕組みだと思っています。
掛け値なしに、そう思う。
未熟な部分はあるけれど、それは変えていけばいい。人間の機微もわかるし、この世界の原理原則の様なものも、実感できる。
なにより、ビジネスは「人を喜ばせるために」自分をどんどん成長させてくれます。けっこう、いいヤツなんです。ビジネス。
もしも「好きを仕事にして、ビジネスにする」のなら、「ビジネス」にも、あなたの好意を向けてあげてください。好きになってあげてください!
ビジネスは素直なヤツなので、きっとすごくよろこんで、あなたにお金や、それ以上のよろこびを届けてくれると思います。
働き方をちゃんと考えない

好きを仕事にしてビジネスをスタートさせる女性たちに、ぜひぜひ意識してほしいことがあります。
それは、「自分がどんな仕事の仕方をしたいか」を考えることです。
フリーランスやセラピストさんのような「肉体労働的な」仕事をするときに、特に注意が必要。
仕事がうまくいった結果、すごく忙しくなってしまって、最後は仕事がイヤになってしまうことがあるんです。
長く続けられる工夫をする。
極端に聞こえるかもしれませんが、「今月5日徹夜だ!」みたいな働き方がずっと続いては、いくらうまくいっても、長く続けることはできません。
BURN OUTしてしまいます。
例えば僕は、独立したとき「8月は、一カ月夏休みにしよう」と考えました。
大学を卒業する時に一番名残惜しかったのが、二カ月あった夏休みがなくなることでした。
旅行に行きたいし、何もしないでぼんやりしたい。独立して、それを取り戻そうとしたんです。
結果的に、休んでいるよりコンサルティングの仕事をしている方が楽しかったので、この「8月の1カ月休み」はやめてしまいました。
でも、せっかく自分でビジネスを作るなら、自分がどう生きたいか考えた方がいいという思いは、変わりません。
この考えが形になったのは、娘が生まれたときです。
毎日15時には仕事を終えて、娘と遊んだり料理を作ったり掃除をしたり、いろいろ家事をしたものです。
あの時期にしか見られない子供の表情があるので、今でも、あの時期仕事をセーブしてよかったと思います。
一度、立ち止まって考える。
人生で「死ぬほど」がんばるのが大切なタイミングはあるでしょう。
それでも、「本来自分は、仕事とどんなふうにつきあいたいのだろう」と考えてみてください。
「1日時間が25時間あっても足らない」働き方以外ない、と思うと仕事は長く続かないかもしれません。
そして、一度始めてしまうと、その仕組みから降りるのは結構大変です。
今すでにビジネスをやっている人はもちろん、これから始まる人はぜひ一度立ち止まって「自分がどんな風に仕事と関わっていきたいか」を考えてみてください。
お金をもらうと悪いと思っている

次も、好きを仕事にしたいと考える女性に多い「失敗の罠」です。
それは、「お金をもらうと悪い」という感情に憑依されて、「薄利」で苦しむケースです。
がんばっても、全然経済的な豊かさが手に入りません。
つい先日も、ありました。
あるフリーランスの女性がすごく安い金額で仕事を契約していたので、契約更新の時に、見積もりの金額を、1.5倍にしてもらったんです。
ちょちょっと数字を直してもらったら、スムーズに見積もりが通って、収益は1.5倍に。
「書き換えただけで、売上が1.5倍になってしまいましたね!手品みたい!」と冗談のように話して笑いましたが、こういうことは少なくないのです。
ただの感情の問題に振り回されない。
「お金をもらうと悪い」は、感情の問題です。
「商品の価格をつけよう」
「見積もりを作ろう」
そう思った瞬間に、ふわっと後ろから覆いかぶさってくる感情なので、頭でわかっていてもなかなか解決しないのはわかります。
でも、だからこそ、そんなの感情の問題に過ぎないことを見抜きたい。
柳の下には幽霊がみえるようなもので、幻といってもいい(重大な問題だけど)。
もちろん、価格は商品サービスのクォリティにも関係して、仕事の品質が低いのに価格を上げることはできません。
ただ、「お金をもらうと悪い」というネガティブ感情で、ビジネスの流れが悪くなっている女性は本当に多い。
自覚がある女性は、意識して見積もりを(まず)1.2倍くらいにしてみてください。
まとめ
さて。好きを仕事にしたい女性たちの、4つのよくある失敗の罠を書き出してみました。
もちろんここで書いたものは、世の中にさまざまとある課題の一部です。
でも、引っかかっている女性が多いと実感する問題ばかりでもあります。
もしも当てはまると思う罠があるならば、どの問題も、放置すればいつか大きくなる問題なので、早めに気づいて対応しましょう。
好きを仕事にする人生、そしてもちろんビジネスも、ぐっとおもしろくなるはずです。
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