答えは自分の中に、ないかもしれないよ?(特にビジネスにおいては。)

こんにちは。経営コンサルタントの吉井りょうすけです。

ビジネスをしていると、なかなか問題が解決しなくて、悩むことってありますよね。

「次はどうしようかな」
「どうやって問題解決したらいいんだろう」

Windysの読者さんなら、「好きなことを仕事にしたいけれど、何をしたらいいだろう」という悩みも、あるでしょうか。

そういうとき、よく言われるのが

「答えは、自分の中にあるよ」

です。

大流行しているスローガンなので、聞いたことがあると思います。それで問題解決のために内省する方も多いでしょう。

でも、もしも、「自分を掘っても、掘っても、長い間答えが見つかっていない」ならば、

僕はひとこと言いたい。

問題が繰り返されているならば・・・

なかなか解決しないで長期戦になってるならば・・・

うじうじ考えないで、

解決のために「外に目を向けて!」と。

「答えは自分の中にある」という言葉は、とっても魅力的な言葉です。

でも、耳触りがいい言葉ほど、一度ちゃんと考えた方がいいと僕は思う。

ちょっと振り返ってみてください。

たとえば、「好きなことを仕事にしたいけれど、何をしたらいいだろう」と悩んでいる方がいるとします。

あなたは、すでに好きなことを仕事にしている先輩です。

後輩にアドバイスをするとして、「自分はどんな風に、その仕事と出会ったか」考えてみてください。

きっと「自分の内側から、その仕事が湧いて出てきた」人はいないでしょう。

人生の中のどこかで、出会っているはずです。

セラピストでも、デザイナーでも、トラックの運転手でも、なんの情報も経験もない中で、内側からそれが湧いて出てくることはない。(僕の場合は、大学を卒業する頃に「コンサルタント」という仕事と出会いました!)

つまり人生を冒険していて、あるとき外側の世界に、自分の感性に響くなにかの仕事を見つけた。

もちろん、これまでを振り返ってみて、「自分はこの仕事を子供の頃からやりたいと思っていたのかも。」と、人生を統合するような気づきはあるものです。

(僕は、小学校の頃から、先生より上手に物事を教えるのが特技でした。そして学生の頃から、ビジネスの話がずっと好きで研究していました。)

そう。

自分の仕事(の、少なくとも原型)は、自分の外側にあることになります。つまり、「好きなことを探す人」にアドバイスするなら、内面を掘るよりも、

外でいろいろ経験した方が「これだ!」という仕事に出会えるということです。

ほかにも、「SNSでの集客をうまく行かせたい」という悩みがある場合はどうでしょう。

こんなの悩んでも仕方がありません。

今すぐググって情報収集してください。

お金を払ってSNSコンサルタントのところに行ってもいい。

うまく言っている人のSNSをじっくり観察するのも大事。

だって、自分の中からSNSの使い方なんてでてきませんよ。

ともかく、まず「情報収拾」しないと。

ここでも「外側」です。

Point!

ビジネスの打ち手は、おぎゃあと生まれた赤ちゃんの中にはありません。

いつでも、外の世界のどこかにある。

つまり「答え」というのは・・・

1.自分の経験の中から生まれてくる。

2.自分の外側にある。

3.まだなくて、生み出さないといけない

の3つのパターンがあるということです。

当たり前のことを、もう一度考えてみてほしいんです。

【考察】「答えは自分の中に」はどこからきたか。

正直、「自分の中に答えがある」というのは、カウンセラーの反省から生まれてきたんじゃないか、と思います。

昔カウンセラーは、「クライアントさんの状況を無視して、アドバイスをしていた」そうです。

「彼が浮気して、、、」と友達に相談したときに「そんなの別れた方がいいよ!」と反応的にアドバイスする友達みたいなものでしょうか。

心理学者のカール・ロジャースが提唱しはじめた頃から、「答えは、カウンセラーの側にはないよ。クライアントの側にあるんだ」と気がつきはじめた。一方的に勝手なことを言うのは、プロじゃないよ、と。

カール・ロジャース
(1902- 1987)
アメリカの臨床心理学者。

それで「クライアント中心」「クライアントに寄り添って」が、すべてのカウンセリングの土台になったわけです。

そして「カウンセリングから派生した、コーチング」の中で、この標語が飛躍します。

「答えは、自分の中にある」と。

人に聞いた話って、飛躍しやすいんですよね。

僕は今でも、カウンセリングでは、「答えはその人の中にある」が、正しいと思います。

「その人の中の、分離や恐れ」から、問題が生まれているからです。

その人の中を探ることで、本質的な問題解決のサポートができる。

僕もカウンセリングをして、クライアントさんの意識の成長を助けます。

でも、ビジネスの戦略を考える場合は、少し違う。

多くの場合、外側にある情報がヒントになったり、答えになったりするからです。

内側に答えがないとは言いません。もちろん、あるかもしれない。

でも、基本的に答えは

1.自分の経験の中から生まれてくる。

2.自分の外側にある。

3.まだなくて、生み出さないといけない。

なんです。

外の力を、もう一度復活させよう。

無知は、混乱を生みます。

お釈迦さんが言う通り、「混乱は、苦しみの種」です。

僕らは無知だから、混乱するのは仕方ない。

でも、苦しみに気づいて、あたらしい知見を一つずつ得ることはできるはず。

もしも「自分の中を探る」ことで、長いこと突破口が見えていないならば、外に目を向けませんか。

外に目を向けるとは、たとえば・・・

◆もっとアクティブに、自分の好きなことに時間を割いてみる。

◆似たようなビジネスでうまく行っている会社の商品を買って、そのビジネスを体験してみる。

◆本を読む。雑誌を読む。幅広いジャンルを、いろいろ。

◆カウンセラーやコンサルタントに、個別に相談してみる。自分以外の経験や知見を活用する。

適切な情報に出会ったとき、きっとあなたの内面が「これだ!」と響いて、教えてくれるはずです。

いつも内面に答えがあるかはわかりませんが、内面に「重要な判断基準」はあると思います。

あなたの内面は、きっと「ワクワクする」「確信する」と言う形で、僕らにシグナルを鳴らしてくれます。

まとめ

僕らの魂は、力を最大限発揮したがっていますし、自分が経験したことのない、新しい経験に触れたいと思っています。

「内の力」も、「外の力」も上手に使って、ビジネスを前に進めていきましょう。

けっこう、外に目を向けることで人生変わる人は多いのでは。

インドアでうじうじ考えることから抜けて、あなたが一歩前に進むことを、楽しみにしています。

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