【インタビュー】将来は松尾芭蕉みたいに死ぬか、のたれ死ぬか。「栃久保奈々」の底知れぬ情熱の源

第三章

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この連載の目的の一つに、読者さんが自分の中に眠っている「無限の可能性スイッチ」を押すタイミングを作れたら、という思いがあるのですが、奈々さんは最初から押されちゃってますよね。(編集長)

奈々さん:

そういう意味で言うと、自己分析的にいうなら私は、キングダムの「信」と同じだと思います。

生まれながらの身分が低くても、出会うべき人と出会って、自分ももちろん努力をして。

進む道を失わなければ、道が開けるってことをどっかで信じてるんでしょうね。

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奈々さんは、自信がない時代ってありましたか?(編集長)

奈々さん:

いつもないです、今もないですよ。

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自己肯定感が低いときがありますか?(編集長)

奈々さん:

いつも低いですよ、夫婦そろって低いですよ。

「ダメダメだな」と思うこといっぱいありますし。

イヤイヤ期の娘と真剣に喧嘩してる自分とか「やばいな、これダメだろう」と思います。

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「私にはできない」って思うことはありますか?(編集長)

奈々さん:

さすがに前澤さんみたいな事はできないですね。

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前澤さん?!

奈々さん:

一般的な名も知らぬ起業家さんとかがやっているような事は、私は、「みんなできる」と思っているので!笑

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なかなか皆さんそう考えられないと思うのですが?!(編集長)

奈々さん:

最初から「うまくいかない」と思ってるんでしょうね。

「うまくいかなかったらどうしよう」とか。

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「失敗しても大丈夫」っていうのが分かるまで踏み出せないってことですよね?

奈々さん:

そう思います、とくに日本人ってそういうのは強いなと思っていて。

あとは自分の「良いところ」っていうのを客観的に褒められる機会が少ないのもありますよね。

自分の「強み」とか「弱み」とか、全然理解できてない人は多いので、起業したいと思っても、なにをしたらいいのかが分からないから踏み出せない。

鑑定でお客さんのお話を伺っていても、それはすごく感じます。

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奈々さんの「情熱の源」ってどこだと思います?

奈々さん:

情熱がある方だとあまり思っていなくて。

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ある方だと思ってないのですか?!

嘘でも謙虚でもなく本音なんだと分かるのですが、多分みんなが「えっ!」と驚くと思います。

奈々さん:

情熱があるとすると、たぶん、「楽しいかどうか」ということですね。

それが私の判断軸になっています。

お客さんにもよく「それ楽しいですか?面白いですか?」って聞きます。

Windysの話をいただいたときも「面白そうですね、いいですよ」みたいな感じでした。

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なるほど!

奈々さん:

あとなんだろ。変わってることとか、人と違うことをやってることが好きで。

わたし14歳のときに寺山修司(※)の作品に親しむようになったんですけど。

(※)詩人、歌人、劇作家、シナリオライター、映画監督という多彩な顔を持った昭和を代表するマルチクリエイター。没後40年近くたった今もなお、熱狂的なファンを生み出している。

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14歳で寺山修司?!

何かきっかけはあったのでしょうか?(編集長)

奈々さん:

JAシーザーという人が、寺山修司が主宰していた劇団「天井桟敷」の音楽を担当していたんですけど、私はその楽曲をはじめに知って、寺山修司に行き着いたんです。

その話を母にしたら、なんと母のいとこが、「天井桟敷」の一員だったことが分かりました。

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なんだかすごい話に、、!!(編集長)

奈々さん:

実際に私はその姿を見てはいないのですが、母のいとこから、当時の話をいろいろ聞かせてもらっていたんです。

白塗りしたり、テントの中で水に飛び込んだり、みたいなもう本当にアングラなことばかりやっていたみたいなんですけど、

「恥ずかしげもなくこんなことをやるのって、かっこいいなぁ」って思っていて。

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逆に、みんなと同じことに興味なかったんですね?

奈々さん

どうしても思春期って「みんなに嫌われないようにしなきゃ」とか、「あの子はみんなに人気があって素敵」とかって思うときもありますけど。

でもなんか、自分の好き放題やってる人ってかっこいいなーって。

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奈々さんの心象風景に、まさか「天井桟敷」があったとは。。

「驚き」と「納得」と、両方の気持ちが湧き出てきます。(編集長)

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最後に、今後のビジョンを教えてください!

奈々さん:

大変な思いをしているママや思春期の子たちが、もっと楽しくなる何かを伝えられたらいいなっていうのもありますね。

働く人たちがいろんなキャリアが選べるようなこともやっていきたいと思っています。

あと最近では、死に方を考えますね。

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死に方ですか。。

奈々さん:

子どもが産まれたのもあるんですけど。

私は、この子たちを残して死ぬわけじゃないですか。

それで、「どう死にたいか?」ってなったときに、松尾芭蕉みたいに死にたいって思うんですよ。弟子に囲まれて。

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ひとりでひっそりと猫みたいに死ぬのではなく

奈々さん:

どっちかですよ。

人に囲まれて死ぬか、イスラエルとかでのたれ死ぬか、過労死とか。

安易に命を絶つ人も多いですけど、死に方っていうのも若い時から少し考えておくと、生き方が見えてくるんじゃないかなと思うんです。

取材「加藤智子」

編集後記

実際にお会いする「栃久保奈々さん」はとても軽やかでまさに風のよう。一方で、奈々さんから出てくる言葉はどれも「凄み」を感じさせます。

それは、「超貧乏」を経験したからなのか、「三途の河」を渡りかけたからなのか、「寺山修司」と出会ったからなのか、「インド」と縁があるからなのか。。

きっと、そのどれもが、唯一無二の「栃久保奈々」を作り出し、そしてこれからも進化させていくのでしょう。

皆さんのご感想、ドシドシお待ちしております!

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