愛と恐れ、まずは自分のバランスを取ることから【ホピの道を行く  vol.4】

〈 〈 前回の記事 『全ての命と調和した生き方を"取り戻す"』

いつしか人類は、自分達の便利さや欲望を満たすために、すべての命との調和を忘れ、バランスの崩れた世界を創り出してしまいました(前回の抜粋)。

安いお肉をつくる牧場のために熱帯林を伐採してしまったり(※1)、

プラスチックの海にしてしまったりして(※2)、

それで困るのは、私たち人間です。

結局は自分たちが、バランスを崩した代償を負うのです。

ではどうすれば、大地とバランスをとり「ホピの道」に戻すことができるのか。

これは私が「ホピの教え」や「ヒューマンデザイン(※3)」などから学んだことを通して思うことですが、

この世界を「ホピの道」に戻していくには、まず自分自身の中のバランスを取ることです。

自分の想念を観察する

その言動は「愛」が中心だろうか?

「恐れ」が中心だろうか?

そうやって、自分の想念を観察する余裕をもつのです。

私たちは、嫉妬しまったり、ひがんでしまったり、そういう事は起きます。

いいんです、起きても。

その時に、自分がどうなっているかを客観的にみられる目があればいいんです。

そして、「あぁ(愛から)ずれちゃったんだな」と認める。

それに対して、自分を非難しない。

ただ見ればいい。

恐れをもとに怒りに駆られて行動してしまったとしても、その状態からどうやって戻ればいいのかを見極められれば、自分のバランスが取れます。

それがひいては、「世界のバランスを取るためにはどうすればいいのか」という大きなビジョンに関われることになるでしょう。

地球のバランスを考えた消費行動

また、日常において地球のバランスを考えた消費行動を意識することも、「ホピの道」に戻していくためには大切だと思います。

野菜一つ買うにしても、どういう農業をしている人たちを自分は選ぶか、買うか。

農薬をバンバン使って生産性を第一にしている「カホピの精神」で農業をやっている人の作物を選ぶのか。

多少高くても、大地と調和している「ホピの精神」で農業をやっている人のを選ぶのか。

また、洗剤なんかにしてもそうですね。

オーガニックのものを選ぶことで、地球全体の「調和」というものに関わっていくことができます。

「ホピの道」「カホピの道」というのは、このように生活のいろいろなところで選ぶことになるのです。

今のまま、多くの人たちがマインドに囚われて「カホピの道」を進みつづければ、第三次世界大戦が起こり、非常に破壊的な形で第五世界への移行が起こるかもしれません。

原爆を体験した民族だからこそ

8月15日は終戦記念日でしたね。

日本人は、原爆を体験した唯一の民族です。

諸説ありますが、「原爆」というのも大きく捉えたとき、それはホピの大地から発掘したウランで作られたものだと言われています。

そういったところで、ホピと日本人はつながっているのです。(※4)

(※4 編集者注)一説では、ベルギーで発掘されたウランが広島・長崎の原爆に使われたとも言われています。ただ、原爆においてホピと日本のつながりを無視できないのには、ホピ族の、ある古い言い伝えも関係しています。それは、「灰のつまったヒョウタンが空から落ち、大平原を焼き尽くす」というもの。"灰のつまったヒョウタン"とは、すなわち原爆のことです。1920年代には世界の行末を案じた長老たちが、"ヒョウタン"の使用を思いとどまらせようと、時の大統領「ルーズベルト」になんとか接触をはかろうとしました。なぜならそれを使うことは、さらなる破壊をもたらし、第三次世界大戦につながるだろうから、と。(参考:『大事なことはインディアンに学べ 北山耕平 編著』 )

原爆を落とされた唯一の民族として、私たち日本人が、人々と大地と、他の生き物全てとのバランスを取れた「ホピの道」をいくこと。

それができれば、日本は世界を平和にする「鍵」を担うことができるのではないでしょうか。

Rainbow Bridge

【注釈まとめ】

(※1)熱帯林の伐採

近年、アマゾンの火災が頻発している原因は「工業型畜産」にあるとも言われています。(参考:アマゾン火災と「工業型畜産」

(※2)プラスチックの海

2050年の海は、プラスチックゴミの重量が全ての魚の重量を上回ると予測されています。(参考:1からわかる!プラスチックごみ問」

(※3)ヒューマンデザイン

1987年、カナダ人のラー・ウル・フーが受けた啓示をもとに編み出された「ヒューマンデザイン・システム」。読み解くことで、自分に刻まれた宿命的なメカニズムを知ることができます。(参考:セドナ&ナナの世界へようこそ