吉井りょうすけの本読む毎日  「ギルバート・グレイプ」【エッセイ】

今日ご紹介するのは、映画にもなった小説「ギルバート・グレイプ(ピーター ヘッジズ著 二見書房)」です。

僕は映画を先に見て、人生で3本の指に入るほど好きになって、原作を読みました。

映画では、若かりし頃のジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオが共演し、ジュリエット・ルイスがヒロインを演じます。

ジョニー・デップ演じるギルバートは、エンドーラという小さな町で暮らす青年です。知的障害を持つ弟と、ある事情で家から出なくなった母親のために働いています。

そこに一人の、知的で自立した生き方をする美しい少女が現れる。彼女との出会いをきっかけに、ギルバートの生活はゆらぎはじめます。

ギルバートは、誰にも「この町で、家族のために生きなさい」といわれていません。小さな町で一生を過ごすのは、自分で選んだ生き方です。でも、本当に自分で選んだ選択なのか。「自分には、その生き方しかないのだろうか」

僕らの人生にも、似たことが起こりえると思いませんか。

本当はもっと自由に生きることができるはずなのに「この町でしか生きられない」「家族がいるから、それを無視しては生きられない」。そうやって、いつの間にか自分で作ってしまった「ないはずの境界線」を越えられなくなる。

境界線を越えない理由は、家族への愛のような大切なものかもしれない。でも「愛」のはずなのに、心のどこかで息苦しさを感じる。

作中、少女がこんな言葉を言います。
「I’m not sorry. You’re not sorry. We are not sorry.Don’t be sorry.
(私は悪くないし、あなたも悪くない。私たちは、誰も悪くないの。だから謝らないで)」

いま僕は、YouTuberさんの機材について調べています。

9歳の娘が将来、YouTuberになってゲーム実況をしたいというので、大人になるのを待たないで、やってみようと準備をはじめました。僕はゲーム実況を見たことがなかったので、いろいろ勉強になります。

昨年は、上の娘が教育に興味があるというので、東京サドベリースクールの代表理事杉山さんにインタビューを申し込みました。

快くインタビューの申し出を受けてくださいましたが(ありがとうございます!)、11歳には高いハードルです。がんばっていました。すごく良い経験になったと思います。

こんなふうに娘と関わるのは、「たいていのやりたいと思ったことは、できる」ということを、肌で感じてほしいと思うからです(彼女たちが、何を感じているかはわかりませんけど)。

人生をおもしろくするのは自分で、自分で行動を起こすことが新しい未来を作る鍵です。

そして、それがわからないと、普段の生活が「決して変化しない、強固で堅牢なシステム」に見えてくる。

どこにもいけないと感じてしまうかもしれない。

ギルバートは、自分が住む町のことを「音楽のないダンスのような町」と表現しました。退屈な町から抜け出すのは、いつでも自分の感性と実行なのだと思います。

いい物語は、僕らの心に深く響いて、静かに確かな影響をあたえますよね。この物語も、きっと読む人に、残るものがあるのでは。映画も小説も、どちらも素敵ですよ。

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早速、こんな感想が届きました!

吉井 さん、

ギルバート・グレイプ観ました!!まだ感想がまとまりきっていないのですが、すごく良かったです!!吉井さんが記事で紹介してくださっていたベッキーのシーンは、気付いたら泣いていました。見るたびに新しい発見がありそうなのでまた近々もう一度観る予定です^^

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