婚活をしている方にとっての、さしあたってのゴールは、「結婚をすること」になりがちです。
- 「とにかく結婚相手に出会わなければ!」
- 「相手が見つかったら、結婚にたどり着くまでお付き合いを頑張らなければ!」
独身を卒業したいという気持ちがはやると、焦ってしまうこともあると思います。
しかし、使い古した言い回しにはなりますが、「結婚はゴールではありません」。
それを分かっていないと結婚までのプロセスの中で、
- 目をつぶるべきではないことに目をつぶろうとしたり、
- 我慢しない方がいいところで「大丈夫だろう」と流してしまったり、
- しっかり話してあうべきことを「結婚してからでもいいか」と先送りにしてしまったり、
そんな風になりがちです。
これは、とても危険な行為であることを知ってください。
こうした違和感に目をつぶれば、「結婚」という地点には早く到達するかもしれません。
けれども後々になって「どうしてもっと考えておかなかったんだろう」と思い返すのもまた、
あのときに目をつぶった違和感であることが多いのです。
誰も教えてくれないけど、結婚したら
セックスレスで悩むかもしれない
今回のタイトルにある、「2人はいつまでも幸せに暮らしました」というのは絵本や物語の結びの言葉として、よく目にする一文ですよね。
物語にはお姫さまと王子さまが登場し、いろいろな事件を乗り越えて、結ばれる。物語が幸せな結末を迎えたことを象徴する文章です。
私は今、パートナーシップや性を扱うカウンセラーとして発信したり、ご相談をお受けしたりしています。
その私から見ても、この一文はとても素敵です。そうそう、いつまでも幸せに穏やかに2人の生活が続いたらいいよねと心から思います。
私のところにご相談くださる方は、主に30代から50代の女性たち。7~8割の方が既婚者、つまり、「2人が結ばれたあと」のステージを生きておられる方たちです。
お聞きする悩みは多岐にわたります。
- 夫婦喧嘩が絶えない
- 子どもがほしいのにセックスレス
- 浮気や不倫問題
- 家事分担がうまくできない
- お金の価値観が合わない
- 夫が何を考えているのかわからない
など…。
そして、一番多く扱っているのが、セックスレスを始めとする『性』についてのお悩みです。
性の話は、友達や両親、職場の人にはとても言いにくい話題ですよね。
そのためか、お付き合いしている段階で、すでに性のことで違和感があっても、見て見ぬフリをしたまま結婚される方もいます。
連載を通してしっかりお話していきますが、結婚生活の中では、性についてどんな価値観を持っているかは、とても大事です。
夫婦間で性の価値観が合っていないが故に、セックスレスや不倫の問題に直面し悲しい思いをするケースは、残念ながら少なくありません。
そして現実はセックスレスに限らず、 幸せになるために結婚したはずなのに、 パートナーシップの問題に苦しむ人がたくさんいらっしゃいます。
「いつまでも幸せに暮らしました。」を叶える準備は、結婚"前"から始まる
では、「二人はいつまでも幸せに暮らしました。」はファンタジーの世界だけの話で、現実の世界では運に任せるしかないのでしょうか。
いいえ、そんなことはありません。
結婚前から、
しかるべき努力と工夫をしていれば、「二人はいつまでも幸せに暮らしました。」を叶えることはできます。
先に、結婚をゴールにしないほうがいいと書きましたが、あえて婚活のゴールを設定するとすれば、「結婚後、幸せに過ごす日常生活が続くこと」ではないかと思います。
もう少し具体的に言いましょう。
"幸せな日常生活"を叶えるには
「2人で幸せに過ごす日常生活」というのは何があれば可能になるでしょうか。
まず一つは楽しさや嬉しさ、安心感を共有できることでしょう。もう一つは、
意見がぶつかったときに、価値観をすり合わせ、片方だけが我慢しすぎることのないよう、お互いの言動を調整し合うことです。 日常生活のことだけではなく、言いにくい「性」のことについても。
結婚する前に防げる問題は、その時期に対処しましょう。
結婚するまでに少し時間はかかったとしても、「二人はいつまでも幸せに暮らしました。」を叶える可能性は、おおいに高まります。
花嫁道具にしてほしい、小野美世先生の著書2冊
『誰にも言えない夫婦の悩み相談室(2019年)』
『負けるが花(2021年)』