セルフお灸のやり方

-自分好みのお灸スタイルを選ぶ-

お灸は艾(もぐさ)に火をつけて行います。燃える草が「艾」の名前の由来だそう。艾の原料は「蓬(よもぎ)」です。艾は、膨大な量の蓬からほんの少ししか取れません。

よもぎ

お灸は独特のにおいや煙が出るのが気になると言う方もいらっしゃるかと思いますが、現在は

⚫︎ 煙の出ないお灸

⚫︎ ラベンダーの香りなど香りにこだわったお灸

⚫︎ 火を使わないお灸

などもありますので、好みのものを選んでください。

-セルフお灸のポイント5つ-

セルフお灸

1.リラックスして行う

2.しっかりと自分に合ったツボにすえる

3. 1日に一回行う

4. 一回3個のツボが目安

(プロが行う場合は別ですが、ご自身で行う場合には体に負荷がかかり過ぎない量で毎日継続する方がベターです。)

5.心地よい温かさで

お灸の基礎知識。

-体のバランスを整えるお灸-

お灸はバランスを整える

東洋医学では、体の中を「氣(き)・血(けつ)・水(水)」が循環していると考えます。そしてこの3つのバランスが崩れることで体調不良が起こるのです。

症状に適したツボにお灸をすえることで、この氣・血・水のバランスを整え、体の回復機能(自己治癒力)をアップさせ、体は自力で治ろうと頑張ります!

同じ姿勢を取ることが多く、運動不足、食事の偏りなどからどうしても崩れてしまうバランス。

現代社会において、「氣(き)・血(けつ)・水(水)」のバランスを崩さずに生きるのは不可能と言っても過言ではないと思います。

そしてこの3つのバランスをとるのに活躍するのが経絡&経穴。経絡と経穴(ツボ)は鉄道で言うと、路線と駅の関係。鍼灸師はこの経絡、経穴を自在に組み合わせて不調を治す術を心得ています。

一歩ずつ、あなた自身が持つ体のパワーを底上げしながら、健康な体を手に入れるセルフお灸生活を始めてみませんか?

-冷えやすい体質に合わせて進化-

お灸

地域、季節により乾燥が強くなる時期はありますが、日本は基本的に年間を通して高温多湿です。

また主食は水で炊いた米、味噌汁を始めとした水気の多い食事。最近は小麦から出来たものを主食にする方も多いですが、米の方が基本的には体質に合っている方が多いです。

こんな環境から日本人の体は外にも内にも水分が多い状態にあります。水は潤すと同時に冷やす性質も持ってます。なので、私たち日本人の体は基本的に冷えやすい傾向に。

冷え

また、乾燥した大陸に暮らす人に比べ、肌も薄く、寒暖の影響も大きく受けてしまいます(だから肌のきめが細かく、美しい!)。

もともとは飛鳥時代に中国から伝わってきたお灸は、このような日本の気候風土や食習慣に合わせて改良され、日本人に合ったものに進化してきました。